オーナーレポート | Vol.131

2025年版 賃貸住宅の設備ランキングが発表されました。

 この度、2025年10月20日付の全国賃貸住宅新聞にて、「入居者に人気の設備ランキング2025」が発表されました。本紙では、「周辺相場より家賃が高くても入居が決まる付加価値設備」と、「この設備がなければ入居が決まらない必須設備」の2種類のランキングが、単身者向けとファミリー向けに分けてまとめられています。このランキングは賃貸仲介会社へのアンケート結果をまとめたもので、賃貸物件を紹介する現場の生の声が反映されています。

【この設備がなければ入居が決まらないTOP5

Rank 単身者向け Rank ファミリー向け
1位 エアコン 1位 エアコン
2位 室内洗濯機置き場 2位 TVモニター付きインターホン
3位 TVモニター付きインターホン 3位 室内洗濯機置き場
4位 インターネット無料 4位 独立洗面台
5位 温水洗浄便座 5位 温水洗浄便座

【この設備があれば家賃が高くても入居が決まるTOP5

Rank 単身者向け Rank ファミリー向け
1位 高速インターネット無料(1G以上) 1位 オートロック
2位 オートロック 2位 高速インターネット無料(1G以上)
3位 インターネット無料 3位 インターネット無料
4位 宅配ボックス 4位 宅配ボックス
5位 独立洗面台 5位 追い焚き機能

 設備ランキング全体を見ると、昨年と比べて「高速インターネット無料(1G以上)」が順位を大きく上げました。単身者およびファミリー両方に共通する点としては、防犯に関する設備である「TVモニター付きインターホン」がないと入居が決まりにくく、「オートロック」があれば家賃を上げることができるというように、セキュリティが重要となっていることです。

 一方単身者においては、「インターネット無料」が両方にランクインし、「高速インターネット無料(1G以上)」も家賃が高くても入居が決まる設備にランクインするなど、通信環境が重要視されています。

 また「宅配ボックス」に関しては近年人気が高くなっていますが、国土交通省は2026年度以降に標準運送約款を改定し、置き配も運送の標準として盛り込む予定です。今後置き配が急速に普及していく中で、「宅配ボックス」の位置付けはこれまでの利便性UPの設備から、セキュリティの設備として変わっていくでしょう。

 これらのランキングの動向から考慮すると、入居者のニーズである「防犯・安心感の向上」と単身者のニーズが強い「快適な通信環境(高速化)」に注力することが効果的です。「オートロック」や「室内洗濯機置き場」など建物の構造によって難しいものはありますが、空室が多い物件や、空室期間が長い部屋で、未設置の設備があれば導入を検討することが、他物件との差別化の鍵となります。

以上

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