オーナーレポート | Vol.133

2026年税制改正について

2026年度税制改正大綱が昨年12月19日に閣議決定されました。賃貸経営・不動産に関係するものを中心に主要な改正項目をまとめました。今年も減税項目が多く見られます。

新規制度
相続税等の財産評価の適正化(2027年1月1日以降に発生する相続・贈与に適用)
借入金を使ったアパート建築は、相続税評価の圧縮率が高く相続税対策に有効ですが、相続直前の対策について評価方法が見直しされます。
相続や贈与発生時の5年以内に取得したアパートは、取得価格の8割で評価されるようになります。長期間保有していた土地にアパートを建築する場合の経過措置もありますが、今後は基本的に駆け込みの相続税対策はできなくなります。(増税
既存制度の変更・延長
個人所得税の基礎控除・給与所得控除の見直し(2025年の所得税)
所得税が課税されない給与収入の上限が2026年に178万円まで拡充されます。(2025年は160万円)
合計所得金額2350万円以下の個人が対象となり、基礎控除及び給与所得控除(給与所得220万円以下が対象)が上がります。減税ですが社会保険料の壁(106万円)はそのまま残ります。
青色申告控除の引き上げ(2027年分の所得税及び2028年分の個人住民税から)
e-TAXを利用し優良な電子帳簿を作成している場合、75万円まで青色申告控除が引き上げられます。
一方で書面での申告は控除が10万円まで引き下げられます。また簡易な簿記での10万円控除は前々年の事業所得又は不動産所得の収入が1000万円以下の場合のみ適用されるようになります。
免税業者からの課税仕入れの消費税税額控除の延長(2026年10月から)
免税業者からの課税仕入れの控除割合は現行制度で2026年10月から50%に下がる予定でしたが、改正により2026年10月から2年間は70%の控除が維持され、その後も2030年9月まで50%、2031年9月まで30%の控除が追加されました。(減税
極めて高い所得に対する課税強化の見直し(2027年以降の所得税)
配当所得や株式・不動産の譲渡所得は所得に限らず約15%と低い為、累進課税の他の所得との公平性を期すために、所得から3.3億円を控除後に税率22.5%で計算した金額を最低課税金額とする変更が2025年の所得税から開始されましたが、この控除額が1.65億円、税率が30%と増税となります。
これにより対象者はこれまでの10.33億円以上の所得者から、3.37億円以上の配当等所得がある方へと拡大されます。
住宅ローン控除の延長(2026年1月1日~2030年12月31日までに住んだ場合)
住宅ローン控除の制度が5年間延長され、控除対象借入限度額と控除期間が下記のように変更されます。
(新築)省エネ基準適合住宅 限度額1000万円減
(中古)認定住宅・ZEH水準省エネ住宅 限度額500万円増(若年家族・子育て家族は1500万円増)
(中古)省エネ基準適合住宅 限度額1000万円減(若年家族・子育て家族は現行のまま)
(中古)認定住宅・ZEH水準省エネ住宅・省エネ基準適合住宅 控除期間が13年に延長
低未利用土地の譲渡の長期譲渡所得の100万円特別控除の延長(2026年1月1日~2028年12月31日)
都市計画区域内の低未利用土地を500万以下(市街化区域内は800万円以下)で売却した場合、譲渡所得から100万円を控除できる制度が3年間延長されます。(減税)。
登録免許税の軽減措置の延長(2026年4月1日~2029年3月31日)
土地の売買による所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置(2.0%→1.5%)が3年間延長されます。(減税

以上

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