オーナーレポート | Vol.127

東広島市犯罪事情2025

全国的に犯罪認知件数の増加が目立ってきております。とくりゅうと言われる匿名・流動型犯罪グループによる犯罪が話題になって久しいですが、証券会社への不正ログインなどセキュリティを突く犯罪も増えております。今回はコロナ禍が終わって東広島市の犯罪事情がどう推移しているのかをレポートします。

広島県では2004年に人口1000人当たりの犯罪認知件数が15.4件(全国では20.1件)とピークを迎えたのち、コロナ禍の2021年にはピーク比70%減の4.4件まで下がりましたが、コロナ明けよりじわじわと数値が上がっています。

全国及び広島県の刑法犯認知件数の推移を下図にまとめましたが、2024年にはとうとうコロナ前の2019年を超えるまで犯罪認知件数が増えました。

※出典:警察庁HP

全国や広島県全体と比較しても犯罪件数が少なかった東広島市ですが、人口1000人あたりの刑法犯認知数は広島県全体数値より大幅に増加しており、2024年には広島県全体の数値に迫っています。

人口1000人あたりの刑法犯認知数東広島市広島県全国
(コロナ前)20194.27件5.03件5.97件
20224.03件4.40件4.91件
20234.40件5.12件5.06件
20245.19件5.33件5.91件
※出典:広島県HP

東広島市の件数内訳をみると目立つのは窃盗犯の増加です。2024年は自転車盗だけで318件(前年比64件増)に達し、その他犯罪に当たる器物損壊も100件と前年比37件も増加しました。また詐欺などの知能犯が前年比40件増えており、相手の無知に付け込んで騙す手口を使って犯罪数増加が加速しているものと思われます。広島県全体の傾向も窃盗犯と知能犯が増えておりますが、広島県全体では風俗犯が増えているのが東広島市との違うところです。

東広島市では2025年に入ってから5月末までの実績では、昨年より5%ほど減りました。2024年に多かった自転車盗こと微増ですが、器物損壊や粗暴犯が大きく減っていることが減少に寄与しています。広島県全体の傾向としては窃盗犯が大幅に減っており、昨年比6%減となっています。

今年は少し犯罪の増加傾向が落ち着いてきており、これ自体は良いことですが、知能犯は昨年と変わらない数で推移しておるなど、まだまだ注意が必要です。

種類  2014  2019 2022 2023 2024 内容       
凶悪犯8件2件4件4件4件殺人、強盗、放火、強姦など
粗暴犯75件40件53件50件58件暴行、傷害が大半、脅迫、恐喝も含む
窃盗犯804件546件529件619件666件空き巣、自転車盗・バイク盗、万引きなど
知能犯79件62件40件66件104件詐欺、横領、偽造など
風俗犯20件10件7件6件15件強制わいせつ、公然わいせつ、賭博など
その他220件139件165件95件143件器物損壊、住居侵入、公務執行妨害など
合計1206799798840990 
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