オーナーレポート | Vol.31
商業地は大幅上昇。地方へも波及。 ~平成28年1月1日付地価公示~
3月23日、平成28年1月1日付の地価公示が発表されました。
昨年に続き上昇傾向が続いており、地方にも地価上昇の波が届き始めてきました。
■■■ 全国の動向 ■■■
全国平均でも商業地が上昇に転じ、三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)及び地方中核都市では大幅上昇、地方でも下落幅が着実に縮小しました。住宅地に関しては三大都市圏が小幅に上昇ながらも、上昇地点の割合が微減(47%→45.6%)するなど、場所によっての優劣が顕著になっております。なお、地方圏住宅地では下落幅が減少かつ、上昇地点の割合が増加(17.9%→20.8%)するなど回復傾向となっています。
単位(%) | 住宅地 | 商業地 | ||
27年公示 | 28年公示 | 27年公示 | 28年公示 | |
全国 | ▲0.4 | ▲0.2 | 0.0 | 0.9 |
三大都市圏 | 0.4 | 0.5 | 1.8 | 2.9 |
地方圏 | ▲1.1 | ▲0.7 | ▲1.4 | ▲0.5 |
■■■ 広島県を見ると ■■■
住宅地では前年比+48地点となる計159地点が上昇、商業地でも前年比+20地点の74地点が上昇しました。県内571地点中233地点と全地点の4割以上の地点で上昇しており、回復が鮮明となっております。
単位(%) | 住宅地 | 商業地 | ||
27年公示 | 28年公示 | 27年公示 | 28年公示 | |
広島県 | ▲1.2 | ▲0.3 | ▲0.5 | 0.8 |
広島市 | 0.2 | 1.4 | 2.2 | 4.1 |
福山市 | ▲2.1 | ▲1.7 | ▲2.6 | ▲1.9 |
呉市 | ▲2.8 | ▲1.5 | ▲2.4 | ▲0.7 |
東広島市 | ▲1.5 | ▲0.5 | ▲0.8 | ▲0.2 |
西条中心部 | 0.9 | 2.0 | 0.9 | 2.0 |
八本松 | ▲1.5 | 0.2 | 対象地点無し | 対象地点無し |
その他 | ▲2.9 | ▲2.1 | ▲4.2 | ▲4.6 |
一方、東広島市でも下げ止まりが続いており、市内35地点のうち、西条駅前、西条駅裏2地点、朝日町、大坪町、西条中央、寺家3地点、助実、御薗宇工業団地、八本松東、八本松南、吉川工業団地の計14地点が上昇し、八本松西、御薗宇(フジグラン付近)、高屋宮領、黒瀬楢原東、黒瀬切田が丘の5地点は前年維持、その他の地区でも下落幅が縮小しました。一方、河内町中河内は住居地県内下落率5位(▲6.4%)、安芸津町三津は商業地県内下落率2位(▲7.1%)と、従来通り志和・河内・安芸津の下落は止まりません。
土地売買の取引傾向からも中心部の土地需要は旺盛で、売り手も強気になっており、少なくても今年はこの傾向が続くと思われます。
※本文中データ及び図表は、国土交通省の土地総合情報ライブラリー掲載のデータを独自に加工したものです。