二番手地域の上昇も鮮明に。 ~平成29年1月1日付地価公示~

去る3月22日、平成29年1月1日付の地価公示が発表されました。
昨年に続き上昇傾向が続いており、地方にも地価上昇の波が届き始めてきました。

■■■ 全国の動向 ■■■
全国平均では住宅地がマイナスから横ばいに上昇に転じました。これで商業地及び住宅地両方がマイナスから脱しました。三大都市圏(東京圏、大阪圏、名古屋圏)及び地方中核都市では上昇が顕著となり、地方でも下落幅が着実に縮小しています。ただし、三大都市圏では住宅地の伸びが止まっております。

単位(%) 住宅地 商業地
28年公示 29年公示 28年公示 29年公示
全国 0.2 0.0 0.9 1.4
 三大都市圏 0.5 0.5 2.9 3.3
 地方圏 ▲0.7 ▲0.4 ▲0.5 ▲0.1

■■■ 広島県を見ると ■■■
広島県全体を見ると、住宅地では前年比+35地点となる計194地点が上昇、商業地でも前年比+10地点の84地点が上昇しました。県内592地点中278地点と、全地点の47%の地点で上昇しており、回復が鮮明となっております。

単位(%) 住宅地 商業地
28年公示 29年公示 28年公示 29年公示
広島県全体 ▲0.3 0.2 0.8 1.5
 広島市 1.4 1.9 4.1 4.7
 福山市 ▲1.7 ▲1.1 ▲1.9 ▲0.8
 呉市 ▲1.5 ▲0.8 ▲0.7 ▲0.4
 東広島市 ▲0.5 0.2 ▲0.2 ▲0.6
  西条中心部 1.3 2.0 1.9 2.6
  寺家 3.8 4.0 2.3 2.8
  八本松 0.2 1.3 対象地点無し 対象地点無し
  その他 ▲2.1 ▲1.6 ▲4.7 ▲5.1

一方、東広島市でも住宅地は上昇に転じました。商業地は下落幅が増加しましたが、安芸津・河内の商業地下落の影響を受けたもので中心部の商業地は上昇幅が拡大しています。市内38地点のうち、西条中心部、寺家及び八本松を中心とした計18地点が上昇し、八本松西、御薗宇(フジグラン付近)、御薗宇(バイパス南)、黒瀬楢原東、黒瀬切田が丘の5地点は前年維持、その他の地区でも下落幅が縮小しました。一方、河内町中河内は▲5.4%、安芸津町三津▲7.4%と、従来通り河内・安芸津の下落は止まりません。

西条中心部の上昇は従来から続いていましたが、東広島市で二番手である八本松地域の回復が鮮明になりました。また西条町田口が上昇に転じるなど土地上昇は過熱感を帯びてきております。

※本文中データ及び図表は、国土交通省の土地総合情報ライブラリー掲載のデータを独自に加工したものです。