月: 2021年5月
2021年1月1日付の地価公示が発表されました。
■ 全国の動向 ■
コロナ禍の影響が大いに反映された結果となりました。需要減退と景気減速の一年間を反映して、これまでの上昇の勢いがすべて無に帰すかの如く、全国的に下落に転じました。昨年急上昇を果たした地方4市(札幌・仙台・広島・福岡)のみ上昇となんとか踏みとどまりましたが、上昇幅は半減しこれまでの勢いがありません。特に都心の商業地は影響が大きく、大阪の難波・道頓堀では25%以上の下落を記録しています。
単位(%) | 住宅地 | 商業地 | ||
2020年公示 | 2021年公示 | 2020年公示 | 2021年公示 | |
全国 | 0.8 | ▲0.4 | 3.1 | ▲0.8 |
三大都市圏 | 1.1 | ▲0.6 | 5.4 | ▲1.3 |
地方圏 | 0.5 | ▲0.3 | 1.5 | ▲0.5 |
地方4市 | 5.9 | 2.7 | 11.3 | 3.1 |
その他 | 0.0 | ▲0.6 | 0.3 | ▲0.9 |
■ 広島県及び東広島市の状況 ■
広島県内を見ると、住宅地で前年比▲104地点減った計156地点が上昇、商業地でも前年比▲67地点減の45地点が上昇、全地点では33%(上昇214地点/全639地点)に留まりました。
単位(%) | 住宅地 | 商業地 | ||
2020年公示 | 2021年公示 | 2020年公示 | 2021年公示 | |
広島県全体 | 1.3 | ▲0.4 | 3.9 | ▲0.9 |
広島市 | 3.1 | 0.4 | 7.7 | ▲0.4 |
福山市 | 0.4 | ▲1.0 | 3.0 | ▲1.4 |
呉市 | ▲0.3 | ▲1.4 | 0.4 | ▲0.9 |
東広島市 | 0.9 | ▲0.3 | 2.0 | 0.3 |
西条中心部 | 3.1 | 1.1 | 3.6 | 1.6 |
寺家 | 4.3 | 1.5 | 4.8 | 2.1 |
八本松 | 2.2 | 0.7 | 対象地点無し | 対象地点無し |
黒瀬・河内・安芸津 | ▲3.0 | ▲3.4 | ▲3.6 | ▲3.4 |
その他 | 0.5 | 0.5 | 対象地点無し | 対象地点無し |
東広島市でも地価が下落に転じましたが、西条町内を中心として上昇幅が減少しているものの引続き上昇基調です。黒瀬・河内・安芸津は大幅な下落が続いています。市内38地点のうち、西条全域及び八本松を中心とした計23地点が上昇、4地点が上昇から横ばいに転じ、黒瀬は全地点下落となりました。市内最高額は、西条駅前の1,100,826円/坪(前年比1.5%増)、また、最高上昇率は4.0%増の志和流通団地(111,735円/坪)でした。公示地価の上昇は一旦落ち着きましたが、実際の取引事例では強気の価格設定が通るケースもあり、まだ売り手側優位の様相を呈しています。
※本文中データ及び図表は、国土交通省の土地総合情報ライブラリー掲載のデータを独自に加工したものです。
以上